| | 取組の概要 | プログラムとの適合性 | 準備状況・実施能力 | 教育の社会的効果等 | | |
| 取組の概要 この取組は、地域産業の求める新しい教育ニーズに基づくバイオ人材の育成を行うことによって地域の活性化を目指すものである。これを効果的に行うために、岡山県商工労働部ならびに岡山県バイオ関連産学官連携組織と共同で、地域のバイオ教育ニーズを調査し、その結果得られる最新の教育ニーズに基づく新しい教育カリキュラムを開発する。 プログラムの企画および実施には、バイオ関連産学官連携組織への参加企業(約100社)と岡山大学が共同で行う。岡山大学においては、すでに設置され稼働している遺伝子細胞治療センターならびにバイオ医療健康教育センターを最大限活用し、そこで生み出された人材を地域産業に供給することにより地域のバイオ医療健康産業の競争力を格段に強化する。合わせてベンチャー起業にも貢献して、雇用の創出と地域の活性化を行う。またこの取組で得られた人材育成システムを岡山大学の教育改革モデルとして活用する。 |
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| プログラムとの適合性 バイオ人材教育の必要性と重要性: なぜバイオ人材教育が必要か? バイオ技術は次世代の医療や産業の根幹を担う重要な基盤技術である。これを人類の健康と福祉に結びつけるために、バイオ・健康・医療機器産業の競争力を増強し、多数のバイオベンチャーを立ち上げることは今や時代の急務である。しかしバイオ技術はあまりにも変化が早いために、必要とされる技術水準や教育ニーズの把握などが的確に行われておらず、教育システムも遅れているのが現状である。したがって本プロジェクトが提案する「日々進化するバイオ技術を習得し、即戦力として活躍できるバイオ人材を教育するシステム」はきわめて重要であり、「現代的教育ニーズ」への取組としては最適なテーマである。 大学の理念との整合性ならびに地域との連携の意義: 岡山大学は人間と自然との共生をうたい、地域と連携する開かれた大学を標榜している。さらに岡山大学には高度先進医療とバイオテクノロジー研究の優れた実績がある。また岡山県ではバイオテクノロジー産学官連携が確立し、自治体との連携や地域のバイオ健康産業も盛んである。 本取組では地域や自治体とも協力して教育ニーズそのものを新たに把握し、それに基づくプログラム作りを行い、実践するものであり、岡山大学の理念にも適合するものである。しかも岡山大学と地域の利点を活かし、バイオ企業、健康産業の強化、新しいバイオベンチャーの創出にも資するもので地域活性化、雇用創出にもつながる優れた教育支援プログラムである。 |
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| 独創性・新規性: これまでも大学は研究教育機関として優れた教育を行い多くの人材を輩出してきた。しかしその教育が目標とする人材像はあくまでも大学の側が理想と考え設定したもので、地域や産業界のニーズに柔軟に対応することが難しかった。 本取組プログラムでは日々進化するバイオテクノロジーを担うバイオ人材の教育を取り上げ、取得すべき技術水準を地域のバイオ健康産業や産学官連携組織とともに調査し、カリキュラムそのものを共同で新たに作り上げる試みであり独創性に富んでいる。さらに実施に当たっては、大学と産学官連携組織・地域の企業とが共同して教育を分担することにより、教育プログラムの多様性と地域への広がりを確保している点でも新規であり、独創的である。 既存の方法より優れている点: 医療・バイオ人材の育成は薬学部、工学部生物工学系、理学部生物系、医学部保健学系などでそれぞれ個別に行われてきた。医歯学系大学院においても修士課程を設置しこれに対応してきた。しかしそこで採用されているカリキュラムはあくまでも既存の研究者育成用のものを流用したに過ぎない。本教育プログラムは習得すべき技術水準の設定やカリキュラム、そして人材像そのものをバイオ人材ニーズに応じて新たに設定する点で既存のどの教育システムよりも優れている。 特に評価システムによってプログラムやカリキュラムそのものを見直し改善に結びつけて行くフィードフォワードな自律改善機構を組み込んでいる点は他にはない特徴であり「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」に適合する優れた点である。 |
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| 準備状況・実施能力 岡山地域と岡山大学(大学院医歯学総合研究科)は、本事業を実施するにあたり以下の特 筆すべき特徴を有する。 1. バイオテクノロジー産・学・官連携の確立 岡山はバイオテクノロジー産業の育成を目的とした産・学・官の連携が緊密に行われている地域である。現在、機能性食品などのバイオ食品の開発・事業化を目的とした「バイオアクティブ岡山」、医療機器や福祉用具の開発・普及を目的とした「ハートフルビジネスおかやま」の2つの組織が設立され、50社以上の企業が参加し活発に活動している。さらに本年7月、超精密生産技術を活かしたナノバイオ標的医療など新規診断・治療法および機器の開発、素材開発推進を目的とした産・学・官の連携組織「おかやま医療産業クラスター推進機構」が設立された。これらの連携組織は地元企業と岡山県商工労働部とが共同で設立運営し活発な情報交換と事業育成を行っている。岡山大学(大学院医歯学総合研究科)はこれら連携組織の中心的役割を担い、地域産業界や自治体組織との緊密な連携の中核である。 |
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| 2. バイオサイエンス系統合大学院 岡山大学(大学院医歯学総合研究科)は医歯学からなる総合大学院である。平成17年 からは薬学系大学院が統合し、全国でも類をみない生命科学系統合大学院となる。 すなわち多くのバイオテクノロジー研究者を有し、バイオテクノロジー研究の境界領域を融合させ、基礎研究から実用研究までの移行を効率的に行う能力を有している。 3. 高度先進医療の実践 岡山大学医学部附属病院は、日本だけでなく世界でもトップクラスの臓器移植、遺伝子治療など高度先進バイオメディカル医療の実績を有する。特に遺伝子治療では厚生省で承認された複数の遺伝子治療プロトコールを有し、それら のプロトコールを実際に患者に使用している国内唯一の機関である。さらに平成15年度には遺伝子・細胞治療センターを設立し、遺伝子治療、バイオ人工臓器などで、ヒト(患者さん)への治療に用いることを許されるGMP(Good Manufacturing Practice) 標品の作製を行っている。従って岡山大学医学部附属病院は院内でGMP標品を作成する能力と施設を有する日本有数の施設である。 |
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| 4. 教育対象とする人材リソースの確保 本研究科はバイオリサーチ、バイオメディカル研究に携わる即戦力の人材を育てることを目標とした医歯学系の修士課程(医歯科学専攻・専攻長松井秀樹)を有する。 また、上記産・学・官連携組織に参加する企業において、社員に対して実際にバイオ技術の修得を望んでいる企業が多数存在する。すなわち、本事業で行う人材育成プログラムに参加する人材確保ができている。 以上のように本プログラムを実施するために必要な人材、技術・ノウハウ、地域産業との緊密な連携組織、自治体(岡山県ならびに岡山市)との連携、大学内の支援組織などがすべて完備しており実施については何ら問題がない。本プログラムは一時的な成功 だけでなく、将来の発展が期待できる。 |
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| 教育の社会的効果等 このバイオ人材育成プログラムでは、まず教育ニーズそのものを調査によって的確に把握し、そこで得られる証拠に基づいて教育プログラムを構築する。今まで行われてきていた大学などの教育機関がまず教育ニーズや必要性を設定し、そこから教育内容を構築する方法とは全く逆の手法であり、教育のあり方や考え方そのものを転換させる意味で社会的効果はきわめて大きい。その他に以下のような多大な効果が期待される。 1)医療・食品・健康バイオ技術の近未来像を予測し、それを支える人的資源の教育システムを創ることができる。 2)企業が有している既存の人的資源を最新のバイオ技術の担い手として再教育するシステムとしても最適である。一時的に余剰になった人的資源をリストラ解雇などのアメリカ的手段で処理せず、再教育して活用する手法として活用できる。国民の雇用を守る意味で社会的効果は大きく、かつ企業経営にとっても意義がある。 3)地域に密着した産・学・官連携組織で新しい教育・人材育成システムを構築できる。 バイオベンチャーやバイオ分野に進出する企業が必要とする人材の育成と供給システムの雛形を創ることができる。これにより地域のバイオ関連企業の競争力を格段に向上させ、また医療・食品・健康分野のベンチャー起業化を促すことになる。したがって新たな雇用の機会を作り出し、地域活性化への貢献はきわめて大きい。 4)本プロジェクトは、日本の他の地域にも適応可能な地域活性化教育プログラムのモデルともなることが期待できる。 これまでも時代のニーズに応じて各種の教育システムが作られてきた。しかしそれらにはニーズが変化した際に柔軟に対応し変化できる自己改善システムが組み込まれていなかったため問題があった。このプロジェクトでは変化するスキル・デマンドに対応するだけでなく、スキル・デマンドの変化を常に予測しフィードフォワードな人材の教育・育成システムを創り出そうとするものであり現代的教育ニーズへの取組の雛形となる事が期待できる。 |
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